2023年6月23日 18:00
熱中症の危険性にピンと来てない子どもでもわかる! サッカー現場が知っておくべき最新熱中症対策
もうすぐ夏本番を迎え、注意しなくてはいけないのが熱中症です。最悪の場合、命を落とす危険性のある熱中症ですが、どのような対策をすることで防ぐことができるのでしょうか?
JFA医学委員会の「スポーツ救命部会」の部会員で、東京オリンピックサッカー男子日本代表チームドクター、いわきFCのチームドクターとしても活動する福島理文先生(順天堂大学循環器内科准教授)に、「熱中症対策」について話をうかがいました。
夏に屋外で活動するサッカー関係者、必読の内容です。
(取材・文鈴木智之)
<<関連記事:【梅雨時期も要注意】気温30度以下でもなる熱中症-知って防ぐ熱中症の正しい知識-
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■熱中症の症状
熱中症とは、高温や湿度の高い環境に長時間いることで、体内の熱を外に逃がす調節機能が働かなくなった結果、体の熱が上がりすぎたり、体温が調節できなくなる状態を言います。
- 熱中症の症状としては、以下のような症状が起きます。
・めまい
・吐き気
・頭痛
・失神
・筋肉痛
・筋肉の硬直
・大量の汗
・倦怠感(だるさ)
・虚脱感(無気力になること)
進行すると意識障害やけいれん、手足の運動障害などが起きます。
なかでも気をつけたいのが、子どもの熱中症です。福島先生は「運動中の熱中症の多くが、10代の子どもたちなんです」と注意を呼びかけます。
「サッカーの会場で熱中症になり、頭痛を訴える子やピッチで吐いてしまう子、ひどくなると、自分の力で飲み物を飲むことができない子などがいます。子どもは汗をかく機能が未発達で、更に小さなお子さんの場合は、背が低い分地面から強烈な照り返しを受けてしまうので注意が必要です」
子どもの場合、熱中症に対する知識が少なく、大人ほどこまめに水分をとらないことや、積極的に日陰に入らないといったことも影響しています。
大人が目を配り、声をかけてあげるのが良さそうです。
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■湿度と風に注目!マスクしながらの運動は熱中症リスクが上がる
熱中症対策の目安にしたいのが、WBGTと呼ばれる暑さ指数です。湿度、日射・輻射など周辺の熱環境、気温からなる指標で、サッカーの現場では専用の器械で計測しています。
「熱中症というと、強烈な日差しや高い気温の下でなりやすいイメージがあると思いますが、湿度の高さも関係します。