庭と一体となる暮らしランドスケープに溶け込むハーフビルドの箱
モンステラやサンスベリアなどインドアグリーンが、庭との境界を曖昧にする。玄関は左手のシューズクローゼットの奥に。正面のソファーはハンス・J・ウェグナー。
外壁の焼杉をDIYで
納屋のようなシンプルな箱型の家を包む焼杉の外壁は、石川さんがセレクトした。
「風景に溶け込む家にすることを考えたときに、自然素材は必須でした。焼杉なら焼いて炭化させることで経年変化のデメリットを防いでくれるし、メンテナンス性もいいんです」。
驚くのは、その杉の木をDIYで焼いたということ。
「山梨の知り合いに間伐材を製材してもらい、自ら実加工をし、現地で焼いて乾燥させて持ってきました。
コストの面もありますが、自分がやりたいことを少しずつ、手をかけて形にしていきたい。だから箱だけを建ててもらって、未完の状態で引き渡してもらいました。今も進行中なので、この家はまだ竣工していないと思っています(笑)」。
住み始めた時は、仕切りもドアもない状態だったという。石膏ボードのままの壁に漆喰を塗ったり、本棚を作って空間を仕切ったり、暮らしながら少しずつつくりあげてきた。
「工事中も現場に入ってDIYをしていました。建築家、工務店の理解ができないとなかなかできないことですが」。