2017年7月11日 21:15
「年下男子」の虜になる30歳女|12星座連載小説#116~山羊座11話~
ルールを守る努力をしてくれる。
もしかして、私……、
ブンブンと頭を振り、余計なことを考えるのはやめる。その後、シャワーを浴び、夕軽く夕食をとりそのまま横になった。
学校で彼は、これまで通りでいるよう努めてくれた。(とは言うものの、緊張は十分伝わってきたけど……)
もちろん、あの日した4つの約束はきちんと守ってくれた。私も、彼と顔を合わせるのが楽しみになっていて、彼が傍にいるときは口元がほころんでいたかもしれない。学校が楽しい。いや、彼に会えるのが嬉しいのかな。
ついに土曜日。
今日は学校で彼に会うことがないかわりに、プライベートで一緒に過ごす。
普段通り、小テストの添削やサークルの資料作りを午前中に済ませ、彼と約束しているデパ地下のフードコートへと向かう。
新鮮な気持ち。洋服を選んだり、メイクをしたり。プライベートでこんなこと久しぶり過ぎて、すっかり忘れていた……。
『どう頑張っても、地味めな格好になっちゃうなぁ』
つい、独り言が漏れる。今度“さあや”にオシャレについて教えてもらおうと思った。
待ち合わせ場所は電車で9駅。ちょっと離れたところだ。ここなら、生徒たちと鉢合わせることはないだろう。