2017年8月28日 18:00
あの名ジャズトランぺッターに弟子入りした実力派俳優って?|大人の音楽LOVER♪ #5
「良い音を出したいなら、人間的なものを大切にしなさい。喜怒哀楽や、感情がお前の一音を作るんだ。人を包むことができる器が大きいほど、自分の中から出るものが大きい。そして、人間的に本当に大きくなったとき、人を感動させる演奏をすることができるだろう」って。俳優の仕事もそうだなって、今になって感じていますよ。
結局、演じることや誰かに何かを本気で伝えたいと思った時、表面的なことは二の次なんです。人の痛みがわかるから、人に優しくできるし、辛い経験をしたことがあるから労わることができる。テクニックより、中身のが何倍も大事なんですよね。
楽器だけでなく、俳優業に置き換えてみましょうか。例えば、この前だと警察官の役で、制服を着てもやっぱり中身は自分のままで違和感があるんですよ。これって、表面的なことですよね。次に、その人の生活スタイルや性格、人間関係のポジションなどを想像して、「この人だったら、こんなことを感じるかな?」と深く役に入り込むんです。テクニックから、人間性を深く考察していくというか……。
楽器も俳優も “テクニックや基礎力で埋められない技量” は、人間性だと思います。そんな「本物の質」