2017年11月13日 11:00
布袋寅泰がロンドンで「あちゃー(笑)」と同時にニンマリしたこと
たとえ叶わなくても、夢は追いかけるものだし、それが人間の生きる糧だからね。性格的に一か所にとどまらず、その先に行きたい気持ちが強いし、はじまる感じが好きなの。自分で選んだ道とはいえ、ロンドンに来て、100人も客がいないライブハウスに出るなんて30年ぶりだから、あちゃー(笑)と思うけど、一方でニンマリしている自分もいる。ここから次に進むと思うと楽しいじゃない。バスにも地下鉄にも乗るし、ギターケースを背負ってひとりで移動もする。弦の張り替えも早くできるようになった(笑)。移住してから生活がどんどんシンプルになってきているし、毎日が自由で楽しいんだよね」
みんなの心に届いてエネルギーになる音楽を。
昨年はデビュー35周年という記念すべき年だった。
海外公演と並行し、日本でもアニバーサリーツアーが行われた。そして36年目にリリースされるのが最新アルバム『Paradox』。過去の作品以上に、ロンドナー・布袋さんを取り巻く環境や心境が濃厚に、かつ正直に表現されたアルバムだと感じる。「まさにメイド・イン・ロンドンといえる作品でしょうね。コンサート会場がテロの標的になるという生々しい事件が身近で起き、怖いというより怒りを感じるけど、でも怒りに溺れているだけではいけないとも思うんです。