くらし情報『「小説を書けるのはアニメのおかげ」辻村深月の人生を変えたアニメ5選』

2017年11月30日 20:00

「小説を書けるのはアニメのおかげ」辻村深月の人生を変えたアニメ5選

これまで観てきたアニメが共通言語になるような体験は、大人になると結構あって、たとえば『ガンダム』を全部観ているって言うと、年上の方から途端に信頼してもらえるようになる(笑)。ひとつの世界を網羅することによって広がる人間関係が、大人にはたくさんあるのが楽しいし、それっていつ始めても遅くないと思うんです。反対に、下の世代におすすめを教えてもらうのも面白くて、アニメはどんどん表現が進化しているから、観続けていると時代に置いていかれる感じがしないんですよね。

長編小説『冷たい校舎の時は止まる』でデビューしたとき、作品を読んでくれた周りの人に、「小説というよりアニメっぽいね」という感想をもらったことがあります。小説を書くうえでも私にとってアニメは影響だらけなのですが、アニメの素晴らしいところは、世界をひとつの層で見ていないことだと思います。アニメって設定が深いものが多いのですが、実写よりも先にそれが実現可能なメディアだったんですよね。自分が生きている世界とは別の扉がどこかにあるかもしれないっていうことを、初めて視覚的に見せてくれたのがアニメでした。私の小説は現実をベースにしているけど、ほんのちょっと不思議な設定が多い。

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