2018年3月3日 10:30
5館から2600館に…! 超話題作は逆境を味方につけた壮絶実話!
さらに、出演こそしていないもののエミリー本人もクメイルと一緒に脚本を担当し、自分たちの物語を赤裸々に描いています。
とはいえ、日本にいると異文化に触れる機会も少ないので、劇中に描かれている移民たちが抱える問題や異国の宗教観はなかなか理解しにくいと感じるかもしれません。特に、イスラム教に関しては、一部の情報から受ける偏ったイメージをどうしても持ってしまうという人も多いはず。
そこで今回は、私がロンドンに留学していた際のエピソードなどを交えつつ、映画の見どころと合わせてご紹介したいと思います。
イスラム教徒の結婚観とは?
まず、本作のなかでもおそらく多くの人が共感できないところといえば、同じイスラム教徒との結婚でなければ、家族と絶縁するという考え方。正直言って、私も以前は「どうしてそこまでしなきゃいけないの?」と思っていました。
でも、イスラム教徒の友人を多く持つようになり、彼らの宗教に対する真摯な向き合い方を見ていくうちに、彼らの考え方に理解するというよりも、こういう慣習がいまも根強くあるということに対する理解はできるようになったつもりです。
パキスタンで生まれアメリカで育ったクメイルのように、エジプト人の両親を持ちパリで生まれ育ったというフランス人の友だちがいますが、家族がイスラム教徒という環境で育ったため、結婚相手に求める第一条件は当然同じイスラム教徒であること。