2015年7月27日 12:00
女性は「無理ゲー」強いられてる? 「普通の幸せ」が遠い理由
その結果、誰にとっても『笑いながら読んだものの、自分を取り巻く現実と照らし合わせて考えてみたらぞっとする』というような本になったのではないかと」
男性にとっても、女性にとっても、“普通の幸せ”が遠いのはなぜか。その背景がひとつひとつつまびらかにされていく。とりわけ第2部で語られる、日本女性の時間的な負担の様相は、過酷の一語。
「文科省も経産省も厚労省もいい提言をするのですが、実は彼らのその根っこにあるのは、女性の時間資源を使わせてくれ、ということ。現政権のいう<すべての女性が輝く社会作り>というのは、女性に超人になれと言うようなもので、一種の無理ゲー(設定・条件が過酷すぎてクリアが困難なゲーム)なんですよ」
意識の高い高学歴女子学生は『会社四季報』も読みこなし、女性が働きやすい、ファミリーフレンドリーな会社を選んで就職するなど、先を見越して考えているのに対し、
「男子学生はまったく当事者感ゼロ。『僕も30を過ぎたら考えなきゃいけないのかなと思います』とか、完全に『ゆるふわ』なんです(笑)。いまの日本社会に必要なのは、男性も含めた労働と家庭生活の総合的な見直しなのですが、それは簡単には実現しないでしょう。