くらし情報『兄は障害者…「あの頃に戻る」母の執念。引きこもりの兄を外へ #6』

2018年3月15日 18:30

兄は障害者…「あの頃に戻る」母の執念。引きこもりの兄を外へ #6

母のサポートは「思い出づくり」だった

兄は障害者…「あの頃に戻る」母の執念。引きこもりの兄を外へ #6


私の両親は共働きでしたが、母は兄の引きこもりを心配して、ある日仕事をやめてきました。確かに働いていたほうがお金を稼ぐことができますが、母が仕事をやめた理由は「兄に思い出を作ってあげるため」だったのです。

母に当時のことについて聞いてみたところ、「一般常識が作られる時期に、お兄ちゃんは家に引きこもっていたから、収入は減っても一緒に時間を過ごすことに注力した」と言います。動物園や映画、コンサートに行ったり、神社で兄が元気になるようにお参りしたり。季節の行事を楽しむために、ビニールシートを敷いてお花見をしたり、兄のために新しい洋服を買いに行ったり。

兄が行きたいと興味を示した場所には、すべて連れて行ったと言います。しかし、兄は両親以外とは人間関係がまったくなかったため、「人と接すること」をどんどん忘れていきました。周りに気配りがまったくできず、大きな声で「あれが欲しいー!」と幼児のようにワガママを言ったり。
ドタドタ歩いてズボンが下がってきても、兄は平気な様子でした。

ヨダレが垂れて、独り言をブツブツ言い始める

兄は障害者…「あの頃に戻る」母の執念。引きこもりの兄を外へ #6


兄にとって自分を守る唯一の方法だったのかもしれませんが、「自分の世界」

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