2018年3月15日 17:00
秘密の告白で一体何が!? 大人のための極上ミステリーが日本上陸!
ということを想像させるんだけど、それと同時に知性もあるし、何かを隠しているようなミステリアスな印象も観客に抱かせることができるんだ。そういう意味でも、この修道士という役は非常にぴったりだったし、沈黙を通じて語ることができる稀有な役者だとも思っているよ。
今回、本作の重要なカギをにぎっているのは、日本ではあまりなじみのない「告解」という言葉。キリスト教のいくつかの教派において、罪のゆるしを得るのに必要な儀礼のことを指しています。
では、この題材にしようと思った理由は何ですか?
監督
いまの時代というのは、SNSにしてもそうだけど、すべてがオープンにされている時代だと思うんだ。そういう意味でも “秘密の領域” というのがなくなってきていると感じていたから、告解ということを考えたんだよ。
この場合、権力者が秘密を暴かれない唯一のシチュエーションであり、プライバシーが守られる場所。しかも、修道士と権力者というのは、こういう機会がなければ出会う可能性がないんじゃないかな。
脚本を作り上げるうえで、こだわった描写はありますか?
監督
やはり一番気をつけたのは、ストーリーにおけるスリラーとリアリズムのバランス。