2018年3月25日 11:00
「早期英語教育」には母語教育が必須? 元NHKアナの意見は…
しかし、思考を深めるくらいの言語を習得するには専門的な教育が必要です。日本語であれば、国語の授業や小論文ですね。これにより言葉の表裏を知り、表現が鍛えられます。ですから、早期英語教育を始めるにあたっては、母語教育が重要なんですね。ダブルリミテッドは避けなければいけません。
海外で日本人が苦労するのは、言葉以前に、自分の意見を話すということではないでしょうか。英語力があっても、意見がなければコミュニケーションにはなりません。文科省では、討論や発表を通じ、自ら問題を見つけ解決できる学習を、英語だけでなく各教科で導入していこうと計画しています。
日本人以外の非英語圏の人たちは、多少文法が間違っていたり、発音が訛っていても、たくましく自分の意見を英語で伝えようとします。日本人が英語が苦手な理由は、「間違ったら笑われる」という不要な羞恥心が邪魔をしているのかもしれませんね。
堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN
※『anan』2018年3月28日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子
(by anan編集部)
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