2018年5月23日 16:30
話題作『いつだってやめられる』監督が描く高学歴低収入の現実とは?
そうすると、信号待ちのときに周りのドライバーたちに不審な顔で見られたこともあったよ。だって、俳優たちはナチスの服を着て運転していたからね(笑)。
しかも、主役のエドアルド・レオはイタリアでは有名だから、それを目撃した人に「エドアルド、お前はナチなのか?」というようなコメントをSNSに書かれてしまったりもしたんだ。それにしても、すごくシュールな場面だったよ(笑)。
もともとは「主席の学者がゴミ収集員をしている」という記事を目にしたことや、イタリア人の研究者たちが次々と海外に稼ぎを求める “国の頭脳流出問題” がこの作品を作ったきっかけだったという監督。
ご自身も映像分野でのキャリアを積みながらアルバイトで生計を立てていたそうですが、何をしていたのですか?
監督
僕はずっと短編を作っていたんだけど、その当時の本職はどちらかというとアルバイト。だからこそ、劇中では貧しさをリアルに語ることができたんじゃないかな(笑)!
で、何をしていたかというと、16歳から20歳までは夏のバカンス中に旅行者が長期滞在する場所でショーやゲームのスタッフ。そのあとはロンドンに行って、ファーストフード店でレジ係もしていたよ。