2018年6月22日 19:00
『祝福~オラとニコデムの家~』が映す14歳少女の過酷すぎる現実とは?
なぜなら、オラは問題のある両親のもとで育ったので、大人に対する信頼がほとんどない女の子。それに対して、私は大人の世界の人間だったこともあり、それは大きな障害になりました。
では、その壁をどのようにして乗り越えて、彼女との信頼関係を築いたのですか?
監督
特別な方法は何もなかったですが、とにかく彼女には誠実に付き合うこと。そして、私にとってこの映画がどれだけ大切かということと制作の意図を正直に話したんです。それから、彼女にとってもこの映画が大事なものになるんだということをわかって欲しかったので、そのことも伝えました。
実際に完成した映画を観たとき、彼女はどのような反応でしたか?
監督
いまではすごくポジティブにとらえてくれています。というのも、つい最近もFacebookを通じて、同じ年頃の男の子から「僕も同じような環境で育ってきたけど、この映画を観てすごく安心した」というメッセージがオラに送られてきたそうです。
これまでにもいろいろな人が彼女にそういった感想を言ってくれているのですが、それによってオラは自分が抱えていた重荷を初めて下ろすことができるようになっているみたいですね。
いまでもオラとはよく連絡を取り合っているのですか?
監督
もちろん、オラとはいまでもコンタクトを取っています。