2021年2月17日 19:00
フィンランド映画の巨匠「お寿司に大きな感銘を受けた」思い出の味を語る
それを今回の映画でも見せています。
人生において、私たちが目を向けるべきは本当にシンプルなものなのに、クレイジーな独裁者たちが真逆なことをしていて、人々を分断するような怖いシナリオが進められているんです。本来ならいまこそ全人類が力を合わせてひとつになり、私たちが住む美しい地球や自然を守っていかなければならないんですけどね……。
人が幸福になるために必要なのは、シンプルなもの
―そういう状況だからこそ、改めて「幸せとは何か?」を考えている人も多いと思います。“世界一幸福な国”と言われるフィンランドに住む監督にとって、“真の幸福”とは何ですか?
監督実は、フィンランドが幸福度ランキングで1位だと知ったときには驚きました。なぜなら、フィンランド人は、そこまで自分たちが幸福だと思っている人は多くないですからね(笑)。おそらく幸福度ランキングというのは、社会福祉や基本的な生活に必要な教育や医療システムといったものがきちんとしているかどうかという意味においてですよね。確かに、そういった幸福であるために必要な土台に関しては、しっかりしていると思います。
でも、真の幸福というのは、家族や子ども、友人、好きな仕事といったものが大事なんじゃないかなとは思います。