2021年4月15日 19:40
「坂本龍一さんとの仕事は幸せでした」フランス人女性監督が語る舞台裏
こういうことは、本当に問題だと思っています。だから、私は“女性の解放”をこの映画では描いているのです。
女性の生活は難しいものになっていると感じる
―だからこそ、こういったストーリーが生み出されたのですね。
監督あと、もうひとつ私がこの映画を作りたかった理由は、母と娘の関係を描きたかったから。というのも、私にもステラと同じくらいの年齢の娘がいるので、その様子を“愛の物語”のように見せたかったのです。それくらい母と娘の関係というのは、特別なものなんじゃないかなと思っています。
映画の構成としても、ロケットが地球を離れていく様子と母と娘に別れがやってくる様子を別々に描きながら、それぞれが同時に発展していくような作りにしました。ヒーローであり母親であるという2つの要素を持ち合わせた女性主人公があまりいないことに対する疑念がサラというキャラクターを生み出しましたが、それらを両立させること自体がまさにこの映画の中心だったと思います。
―監督自身が仕事と家庭を両立するうえで、難しさを感じているのはどのようなことですか?
監督女性にとって大変なのは、男性が男性のために作った世界で、女性が能力を発揮して適応していかなければいけないこと。