2021年5月23日 20:30
終活、世捨て人たちが選んだのは…「死ぬ権利」が人々に与える意識の変化
ルイーズ・アルシャンボー監督
短編やテレビシリーズなどを幅広く手がけ、精力的に活動を続けているアルシャンボー監督。長編3本目となる本作では、自身の出身地でもあるケベック州を舞台に描いています。そこで、原作との出会いから生と死に対する考え方などについて、語っていただきました。
―今回は、ジョスリーヌ・ソシエさんの本に感銘を受けて、映画化されたということですが、きっかけについて教えてください。
監督この本を評価している批評を目にして、手に取ったのが始まりでした。確かにとても興味深い物語だと思いましたが、そのときはほかのプロジェクトを抱えていたので、すぐに何か行動に移すことはできなかったんです。ただ、数か月経っても、この物語が頭から離れなかったので、「これは絶対に映画にするべきだ」と考えるようになりました。
―原作を読んだとき、監督は成熟したキャラクターと彼らの歩んできた人生に心と魂が満たされたとコメントされています。
監督自身はまだ50歳ですが、80代の登場人物たちのどんなところに共感を覚えたのでしょうか?
監督正直に言って、年齢は関係ないと私は思っています。それよりも、この作品ではアウトローな生き方をしてきた人たちが、異なる道のりを歩んできた姿を描くことがおもしろいと感じました。