2021年6月1日 19:30
「日本の浮世絵には自然の力を感じる」フランスの大女優に与えた影響
これはフランスでも最近ブームになっているもので、有名な精神科医でボリス・シリュルニックという人が唱えている「レジリエンス」という言葉から来ているものです。
強制収容所で受けたトラウマから再生していく人を描いている彼の著書に比べるとこの作品はそこまで深刻ではありませんが、エヴは父親の死によって自分の世界に閉じこもっている人物。そこからどうやって再生し、人間関係をどう再構築していくかというのがバラの成長と並行して語られているので、そこが見どころでもあると思います。
―実際、エヴのように仕事やプライベートで思うようにいかずに悩んでいる女性は多いと思います。そういった女性に対してアドバイスをするとしたら、どんな言葉をかけますか?
カトリーヌさんまずは、「世界に向けて自分をオープンにすることを怖がってはいけません」ということですね。あとは、ありのままの自分を見せることをおろそかにしないこと、そして「こうしなければいけない!」といった決まりや主義を持ち過ぎないことも大事です。
そのうえで忘れてはいけないのは、外の世界や自然、動物といった多くのことに好奇心を持つこと。決して優位な立場に立つ必要はありませんが、自分の内面が強くなるためにいろいろなことに興味を持ったほうがいいですよ、というのは伝えたいです。