2021年12月16日 19:30
「カン・ハヌルさんは星のような人」韓国の注目監督が現場で見た素顔
現代は何かとスピード感が求められていますが、本作で描かれている「待つこと」にはどんな良さがあると思いますか?
監督今回の作品では、待ったからこそ会える人がいることや待ち受けているといいことがあるよ、というのを伝えられたらいいかなと。もちろん、待っている時間は苦しいこともありますが、楽しさもあるものなので、そこを経て出会える何かは必ずあると思っています。―監督自身は、待つのは得意なほうですか?
監督そうですね。いまでもまだ何かと出会うのを待っているような気がしています。それは決まった人というわけではないですが、いつも誰かとの出会いを待っている感覚です。
―本作において、重要な役割を果たしているのが手紙ですが、手紙にまつわるエピソードがあれば、教えてください。
監督最近は、手紙のやりとりというのはほとんどなくなりましたが、それでも本心を伝えるには一番いい方法だと思っています。僕が若いころは、ペンフレンドが世界的に流行っていたので、僕も海外に大勢のペンフレンドがいました。
そのなかでおもしろい話といえば、会いたくなって会いに行ったけど会えなかったり、顔を見たいから写真を送ってほしいと言った途端に文通を打ち切られてしまったり(笑)。