2022年10月9日 09:10
「日本の生け花から影響を…」キュレーターが語る巨匠ウォーホルの制作のヒミツ
京都市京セラ美術館で開催中の『アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO』。本記事では、ウォーホルの全盛期から最晩年までの展示作品にフォーカスします。
生け花文化からの影響…
『アンディ・ウォーホル・キョウト』展示風景
【女子的アートナビ】vol. 262
本展覧会の1章では商業デザイナーとして活躍したウォーホルの初期作品、2章では京都旅行についての資料やスケッチなどが展示されています。
この2章の最後に登場するのが「花」のシリーズ。本展前半のハイライトといわれている作品群です。
アンディ・ウォーホル美術館の主任学芸員で、本展キュレーターをつとめるホセ・カルロス・ディアズ氏は、「花」シリーズについて次のように解説しています。
ディアズ氏ウォーホルは1956年に初めて日本を訪れたとき、生け花の文化から大きく影響を受けました。帰国してからも生け花に関する本を買い集め、学んでいたのです。
本作品も、生け花の本にあった図版が元ネタになっています。1974年の作品ですが、当時使っていたシルクスクリーン手法ではなく、手彩色で描かれている点も特徴です。会場では、ウォーホルが制作の参考にした生け花の本も展示してあります。