2022年10月9日 09:10
「日本の生け花から影響を…」キュレーターが語る巨匠ウォーホルの制作のヒミツ
珍しいマリリンが…!
《三つのマリリン》について語るディアズ氏
子どものころからハリウッドスターやセレブに憧れていたウォーホルは、華やかなスターの肖像画を描きはじめます。4章「儚さと永遠」では、当時話題になっていた有名人の肖像画が展示されています。
なかでも注目したいのは、本展のメインビジュアルにもなっている《三つのマリリン》。
ウォーホルはマリリン・モンローの絵を50点ほど制作していますが、ポップな雰囲気のものがほとんどです。でも、本展の作品は顔がピンク色で、黒い影のようなものも描かれ、ややグロテスク。なぜ、こんな色彩にしたのでしょう?
ディアズ氏は次のように述べています。
ディアズ氏本作品は、ウォーホルが最も脂の乗っていた時期に描いたもので、ほかのマリリン作品にはない過激な色の組み合わせになっています。また、この絵はマリリン・モンローが自ら命を絶ったすぐ後に描かれた作品です。
彼女の存在をただ懐かしむだけでなく、ウォーホルが感じたものが作品に投影されているのだと思います。《三つのマリリン》は展覧会で展示される機会が少ない珍しい作品です。ぜひじっくりとご覧ください。
ウォーホルの光と影…
『アンディ・ウォーホル・キョウト』展示風景
作品が売れて有名になり、自分自身もセレブになったウォーホルですが、プライベートな部分は謎に包まれていました。