殺人犯を熱演した松浦りょう「家でも刑務所の生活を再現して役作りをしました」
―役作りをするうえでは、どういったことに一番力を入れていたのでしょうか。
松浦さんいくら福田夏奈の境遇を理解しようと思っても、もちろん、人を殺したり刑務所に入ったりするという経験はできないので、まずは殺人犯のインタビューを徹底的に読みました。そうすることで、どういう感情から事件を起こしてしまったのかを考えました。
あとは、なるべく刑務所の生活に近い状況に身を置いてみたこともあります。刑務所の食べ物を再現してみたり、電子機器に触れないようにしたり、刑務所のタイムスケジュールで動いてみたりということですが、そうやって役を作り上げていきました。
いろんなことを抱えている子は世の中にいっぱいいる
―そこまでされていたとは驚きですが、この役を通してご自身の考え方や人生観などにも影響を与えた部分はありませんでしたか?
松浦さん殺人をしてしまうほどではなくても、世の中にはいろいろなことを抱えている子はいっぱいいるんだろうなと思いました。私自身も社会性を少しずつ学ぶなかで人と同調できるようになりましたが、昔はそれが一切できず、人付き合いがとても苦手だったのでよくわかります。そういったこともあって、これは目を背けてはいけない問題だと改めて感じているところです。