闘病を綴った、西加奈子初のノンフィクションも。本読みライターが注目する、推しの作家&作品
4月19日発売。1540円(河出書房新社)
「がんの話だから、ノンフィクションだから…といって、手に取らないなんてもったいない!ずっと主人公たちが“希望”へと至る道のりを描き続けてきた西さんが、ご自身のしんどい経験も生への賛歌に昇華させた、“文学”です」(吉田さん)
がんの発見から寛解までの約8か月を、現実に起きた事件の記録とともに思いを綴る。
「引用される多数の作品を見ると、文学をはじめとした芸術が生み出す側、受け取る側にかかわらず、いかに人を支え、助け、救うかを感じます」(吉田さん)
多数の引用作品は、西さんの思考をたどるブックガイドのようにも楽しめる。
原田ひ香の、お金小説に各国から翻訳オファー!
お金との付き合い方が見えるベストセラー。
『三千円の使いかた』原田ひ香
一人暮らしを始めたばかりの美帆。元証券会社勤務の姉・真帆。専業主婦の智子、そして堅実に貯金をしている祖母・琴子。貯金額も世代も異なる御厨家の女性たちが、それぞれの人生でお金とどう向き合っていくのかを軽やかかつ鮮やかに描く。
770円(中公文庫)
文庫が88万部の大ヒットの原田ひ香さんの『三千円の使いかた』。中央公論新社の担当によると「コロナ禍でのおうち時間の増加で、投資や貯蓄など“お金をどう使うか”について気になっているときに、実用書より読みやすく、手に取りやすかったのではないか」