闘病を綴った、西加奈子初のノンフィクションも。本読みライターが注目する、推しの作家&作品
三浦:私も最初は驚いたのですが、節約するとか3000円をどう使うかという価値観、モノとの向き合い方が海外の人からしたらすごく面白いみたいです。
吉田:なるほど。なんだか第二のこんまり(R)さんになれそうな予感も…(笑)。
三浦:さっき版権ビジネスの話が出ましたが、原田さんもインタビューで同じことを言っていました。日本の小説家にとって海外はブルーオーシャンだと。
吉田:それは間違いないです。今はまだ海外での受け入れられ方が、異国趣味的な物珍しさが勝っているかもしれないけど、日本人が思う人生観や家族観、人間ドラマみたいなものが向こうの読者に届き始めている気もするんですよね。それにもともと日本の小説はコンテンツが豊富。
SFとかミステリーなんて世界でもトップクラスに面白いと断言できるし、そのあたりが発見され始めて流通していくと、びっくりするような展開になるんじゃないかと。ぜひ、なってほしい!
紗倉まなの描く、恋愛描写のリアルさに衝撃。
側にいるとしても、「わかる」ことの難しさ。
『ごっこ』紗倉まな
6つ年下の恋人・モチノくんの逃避行に付き合わされてドライブを続けるミツキ。そろそろ資金が尽きそうだ。