西洋人が驚いた! 虫聴、蛍狩…虫をこよなく愛する日本の文化を味わう展覧会
華やかな蝶の模様が入った打掛や生活道具などが展示されています。
宮田さん熨斗蝶(のしちょう)とは、夫婦円満の印として認識されていた蝶の文様です。2羽の蝶が仲睦まじく飛ぶ様子が夫婦円満を意味する文様となるなど、蝶は昔から縁起が良いものとされてきました。婚礼の衣裳にも蝶がデザインされています。江戸末期になると、裕福な町人階級も婚礼をするようになり、さまざまな階層の人たちに婚礼衣装が広がり、同時に熨斗蝶の意味も広がり、縁起の良い文様として広く認識されるようになりました。
「秘めたる恋心」を表す虫とは?
喜多川歌麿《夏姿美人図》江戸時代寛政6-7年(1794-95)頃遠山記念館蔵(展示期間:7/22-8/21)
第三章「草と虫の楽園―草虫図の受容について―」では、中国から伝わった「草虫図」がどのように日本で愛されたのかについて紹介。会場では、重要文化財に指定されている草虫図などを見ることができます。
さらに、3階の展示室にある第四章「虫と暮らす江戸の人々」では、庶民の娯楽として広まった虫聴や蛍狩について紹介。
虫をめでる文化は宮廷を中心に育まれていましたが、江戸時代中頃になると庶民も楽しむようになっていきました。