人気の“血みどろ絵”も…! 凄絶な浮世絵にゾクゾクする「幕末明治期」のアート展
極彩色のアートからスタート!
「激動の時代幕末明治の絵師たち」より、手前:狩野一信「五百羅漢図」百幅のうち六幅嘉永7~文久3年(1854-63)大本山増上寺所蔵【全期間展示】
では、おもな見どころをご紹介。
「第1章幕末の江戸画壇」では、19世紀の江戸で活躍した絵師たちの作品を展示。会場に入ると、鮮やかな極彩色で描かれた「五百羅漢図」が出迎えてくれます。これは狩野一信が描いたもので、増上寺が所蔵する全百幅のうち、選び抜かれた六幅が展示されています。伝統的な仏画ですが、洋風の陰影表現が取り入れられ、とてもインパクトのある作品です。
江戸画壇で中心的な存在だった狩野派は、江戸後期になると、伝統を守るだけでなく、やまと絵や琳派、西洋画法なども幅広く取り入れるようになりました。その門下からは、狩野一信のように、従来の狩野派とは違う独創的な作品を描く絵師も出てきます。
また、1章では、幕末の江戸で活躍していた谷文晁(たにぶんちょう1763~1840)一門の作品も展示。
弟子のなかのひとり、「蛮社の獄」で捕らえられ、二年後に切腹した渡辺崋山の作品も出品されています。
独特な洋風画も!
「激動の時代幕末明治の絵師たち」