市川染五郎「父とは通じ合うものがある」松本幸四郎と音声ガイドで“親子初共演”
幸四郎さん彼の生まれ年の守り神が不動明王なのですが、とある場所でその仏像が飾ってあるのを見たとき、そのことを彼に伝えると、「自分の守り神だ」と感じた出来事があったかと思います。本当に、ちょっとしたきっかけでした。ただ、子どもが興味を持つものは見落とさず、それを膨らませてあげたいという思いはずっとありました。
優しいけれど強い意思を持たれた方
――今回の音声ガイドの収録で、特に意識されたことなどはありますか?
染五郎さん展示の魅力をお客様に伝えないといけないものだと考えて臨みました。ふだん舞台や映像でお芝居するときも同じですが、どれだけ気持ちが入っていようがセリフを理解していようが、お客様に伝わらないと意味がないと思っております。基本的なことですけど、一言一句伝わるように意識して収録させていただきました。
――音声ガイドで、幸四郎さんは法然上人のセリフを話される場面もありました。法然上人について、どのように感じられましたか。
幸四郎さんしっかりと修業をされてきて、それまでなかったものをつくられた方でもあります。反発も相当あったと解説にも書かれていました。でも、けっして反抗するという意識はなかったと思います。