「これまでのやり方を壊したかった」話題のフレンチ・アニメーションが日本に上陸
そこで、こちらの方々にお話をうかがってきました。
キアラ・マルタ監督 & セバスチャン・ローデンバック監督
実写映画やドキュメンタリー作品で高く評価されているイタリア出身のマルタ監督(写真・左)と、イラストレーターでENSAD(フランス国立装飾芸術高等学校)の教授も務めるフランス出身のローデンバック監督(右)。今回は、制作上のパートナーであるおふたりに、お互いへの思いや完成秘話、日本との共通点などについて語っていただきました。
―まずは、どのようなきっかけで本作が誕生したのかを教えてください。
マルタ監督私が原案を作ったのは、別の作品のためにアーティストのレジデンスに住みながら作品づくりをしていたとき。時間が少しだけあまっていたので、セバスチャンを呼んで一緒に脚本を書くことにしたのです。
私自身が自分を子どもっぽいと感じているからというのもありますが、「子どもを扱った作品にしたい」というのが最初の思いでした。ただし、子どもやファミリーだけでなく、すべての人に向けた作品にできたらいいなと。
そこで、不正義やカオス、記憶などさまざまなテーマを混ぜながら、大人も子どもも同じレベルで描くことを意識しました。