津田健次郎「僕はすごく欲張りなんです」 俳優、声優、監督…多彩な活動にかける思いを語る
ボーダーラインはない。“アニメーションはキャラクターがデフォルメされている”という方もいますが、実写でもそういった芝居を求められることはありますし、逆にアニメーションですごくフラットな芝居をすることもある。僕的には、作品ごとに、あるいはキャラクターごとに芝居を考える、という感じなんです。異なるフィールドに行くことに対する緊張はありますが、〈お芝居〉と名がつくものであれば、変わらない…というか、変わっちゃいけない気がしていて。ジャンルによって道具の使い方は異なりますが、常に芝居というものの本質を目指すことに、違いはないですね」
俳優としての津田健次郎を多くの人が知った作品といえば、警視庁の刑事を演じた、2021年放送のドラマ『最愛』。津田さん自身にとっても、印象的な作品だったそう。
「この作品で出会ったプロデューサーさんとチーフディレクターさんが、キャラクター、物語、スタッフ、キャストなど、作品を構成するすべてに対して愛情が深かった。現場ですでにそれを強く感じていたんですが、結果的にとてもいい作品になったと思っていて。
ものづくりの原点である“作品を良くするのは愛である”ということと、“愛を持つだけでなく、それをきちんと伝えること”の大切さに、改めて気がつけたという意味でも、この作品への出演はとても大きな経験でした。