韓国の名優クォン・ヘヒョ「好きなことを仕事にできていなくても、悩まなくていい」と語る意味
ご自身は日本に70回以上もいらっしゃっているそうですが、日本のカルチャーでお好きなものはありますか?
クォンさん私たちの世代が大きな影響を受けているのは、日本映画です。映画を勉強する過程で欧米の作品も観ましたが、自分が成長するなかで観ていたのはやはり日本映画だと思います。日本には小津安二郎監督や黒澤明監督といった素晴らしい監督が1950年代頃からいますが、これはすごいことですよね。
なので、いまだに日本映画に対する期待は高いです。最近も是枝裕和監督や濱口竜介監督をはじめ、安藤サクラさんのような若い世代の魅力的な俳優さんたちも出てきているので、韓国との違いを楽しみながらいつも刺激をもらっています。そのほかに好きなのは、日本の音楽。カシオペアやサザンオールスターズ、それから同い年の尾崎豊さんの曲を家でたまに聴いています。
―幅広いですね。
日本語も少しおわかりのようなので、日本の作品に出演されるという可能性もあるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
クォンさん(日本語で)無理です!(韓国語で)言葉を操るというのもひとつの才能だと思っていますが、言語というのはただうまく話すだけでなく、その言葉が持っている情緒まで受け入れることになるので、本当に難しい作業ですよね。