「ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」が開催決定!
天才絵師の作品を堪能しよう
●第1章万国飛
河鍋暁斎 《烏瓜に二羽の鴉》 明治4-22(1871-89)年 絹本着彩
イスラエル・ゴールドマン コレクションIsrael Goldman Collection, LondonPhoto:立命館大学アート・リサーチセンター
明治3年の秋、上野の料亭で催された書画会で大酒した暁斎は、新政府の役人を風刺する滑稽画を描き、その場に居合わせた警吏に捕縛されてしまいます。入牢3か月、鞭打ち50回という刑を受け、ようやく釈放されました。彼は当時「狂斎」と名乗っていましたが、この恥辱を深く後悔し、筆名を「暁斎」と変えます。この事件が災いしてか、第一回内国勧業博覧会に暁斎がよばれることはありませんでした。しかし4年後の第2回内国勧業博覧会では出品が許可され、「枯木寒鴉図」など4点を出品。この図は事実上の最高賞である妙技二等賞牌を得ました。鴉は暁斎を一気に海外に知らしめた作品となり、暁斎は海外に飛んでいく鴉を思い、鴉と万国飛の文字を組み合わせた印を作りました。
●第2章躍動するいのち
河鍋暁斎 《動物の曲芸》 明治4-22(1871-89)年 紙本着彩
イスラエル・ゴールドマン コレクションIsrael Goldman Collection, LondonPhoto:立命館大学アート・リサーチセンター
暁斎は鴉をはじめ、鷲、虎、象、狐、また蛙や昆虫などの動物を自在に描きました。