「ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」が開催決定!
その多くは実物の写生に基づいています。暁斎は動物たちを擬人化し、まるで人間社会の縮図のように描きましたが、大小の異なる動物が同じ画面の中で生活していても、暁斎の観察力と描写力のもとでは不自然さを感じません。
河鍋暁斎 《猿「枇杷猿」「瀧白猿」》 明治21(1888)年 絹本着彩
イスラエル・ゴールドマン コレクションIsrael Goldman Collection, LondonPhoto:立命館大学アート・リサーチセンター
躍動感あふれる、さまざまな動物の表情や動きに、ぐっと惹きこまれます。
●第3章幕末明治
河鍋暁斎 《名鏡倭魂 新板》 明治7(1874)年 大判錦絵三枚続
イスラエル・ゴールドマン コレクションIsrael Goldman Collection, LondonPhoto:立命館大学アート・リサーチセンター
江戸から明治の動乱の時代、人々は大きな断絶と価値観の変化を受け入れざるを得ませんでした。しかし暁斎は冷静に時代を観察し、人間の本質に変わりはないということを見抜きます。西洋の船にのる外国人、博覧会場の日本人と西洋人、瓦を焼く職人などが、まったく同じ視点で描かれています。