「草間彌生 わが永遠の魂」国立新美術館で開催。 稀代の天才芸術家の全貌を堪能しよう
その後、男根状の突起を家具などにびっしり貼り付けたソフト・スカルプチュア、同一物の集積/反復によるアキュミュレイション、オブジェやイメージによって空間を埋め尽くすエンヴァイラメント(インスタレーション)、ハプニング(パフォーマンス)など、性や食品に対するオブセッション(強迫観念)を主題とした先駆的な作品を矢継ぎ早に発表し、注目を集めます。●東京時代
《黄樹》1992
フォーエバー現代美術館蔵
162.0×390.0cm
©YAYOI KUSAMA
体調を崩し、1973年に帰国した草間は、東京で入院生活を送りながら活動を再開します。絵画や彫刻、インスタレーションにおいては、水玉、ネット、男根状の突起などの従来のモティーフを大胆に再解釈し、具象的なイメージと組み合わせた色彩豊かな作品が生み出されました。コラージュ、版画、小説や詩といった文学作品など、新しい分野にも挑戦します。性と死、無限の宇宙などの普遍的なテーマにもとづくこれら作品は、率直な表現によって新しい観客を獲得しました。コラボレーションやタイアップも数多くおこなわれ、草間の作品世界はますます広がりました。
●巨大なかぼちゃ
南瓜2007
フォーエバー現代美術館蔵
©YAYOI KUSAMA
アートの島・直島のシンボルにもなっている、巨大なかぼちゃをモチーフにした作品も登場します。