くらし情報『性教育というタブーから生まれる「安全じゃないセックス」』

性教育というタブーから生まれる「安全じゃないセックス」

目次

・権力によって踏みにじられた性教育
・衝撃的な学習指導要領
・リベラルな国、アメリカ?
・情報社会に溢れるデマと、テクノロジーが生む期待
・性教育にモザイクはいらない
(Photo by Dasha Buben)

(Photo by Dasha Buben)

2003年、東京のある養護学校で衝撃の事件が起こった。 
養護学校で行われていた「性教育」を不適切とし、都議3名が産経新聞記者を引き連れ、「視察」を行ったのだ。 
産経新聞は授業で使用された教材を「まるでアダルトショップのよう」などと、「不適切」な報道を行った。 
その後、教師らが創意工夫してつくり出した教材は都教委によって没収された。 
それから13年、「日本の性教育」は変化したのか。

権力によって踏みにじられた性教育

(Photo by Monoar)

(Photo by Monoar)

2003年、都立七生養護学校で起きた上述の事件は、教育への権力介入はもちろんのこと、日本における性教育へのタブー意識などが存分に表れている事件ではないだろうか。 
七生養護学校では、子どもたちの間で起こる性的ないたずらに対応するため、性教育を本格的にスタートさせた。 
教師たちは、視覚的教材や具体的な言葉などを使用することにより、知的障がいを持つ児童にもわかりやすく性知識を教えていた。 
知識のみらならず、自己肯定や愛着形成を含む性教育、いわゆる「包括的性教育」

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