くらし情報『“未開の地”を切り開いた、日本人サッカー選手』

2016年11月2日 00:26

“未開の地”を切り開いた、日本人サッカー選手

「恵まれていない」という「贅沢」

(Photo by 石田直人のドイツミュンヘンサッカー生活)

(Photo by 石田直人のドイツミュンヘンサッカー生活)

シンプルにサッカーをするためにドイツにきたという石井氏に、最後にもう一度質問をした。 
ここで今でもサッカーを続けていることの“なぜ”に、もっと奥深く触れたかったからだ。 
「最初は『2年だけ』と思っていたのですが、それが4年になり10年になり、結局今に至ります。 
でも、日本に帰ることはいつでもできるなと思ったんです。 
だったら敢えて自分を厳しい環境に置いて、自分がやれる可能性を探りたいです。 
日本だと恵まれすぎてしまって自分の可能性がかえって見つけにくくなってしまうと思うんです。 
困れば助けてくれる人もいるし、とにかくすべてが整っています。 
でもそれは残念なことでもあると思うんです。

厳しい環境こそ、自分の力を試すことができる贅沢な環境なのだから」 
しかし、その中に身を置き続けることは容易ではない。 
「それでも、今でもこうしてこの場所にいられるのは、いつでも『だめだったらだめでOK』という気持ちも持っていたからかもしれません。

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