でも、そんな無理をしない仕事の仕方って実はとても大切なことだと思うんです。
興味を持たなければ何事もうまくいくことはないと思います」
石井氏のスポーツ教室も今では約70名の生徒を抱え、異国の地でビジネスの面でも成功を収めている。
自分が興味のあるサッカーを自らも楽しんでやれていることが、多くの生徒を集めたのであろう。
教室を卒業した生徒たちとも今でもプライベートで交流がある姿をみると、スポーツ教室を「ビジネス」ではなく「自分の楽しめる場所」と捉えていることは明らかだ。
言いたいことを言う「責任」
(Photo by 石田直人のドイツミュンヘンサッカー生活)
「周りを気にする日本人の気遣いは、裏を返せば『周りのせいにもできる』ということ」
これは、石井氏がここで生活し、多くの子どもたちと接する中で感じたことだ。
「日本人の子どもたちは、協調性や集団行動を意識して人に合わせることに美学を感じていると思います。
大人も流行を追って気が付けばみんな同じ……ということがあると思うのですが、それは子どもの頃から人のマネをしたり、人と同じ行動をすることが正しいという考えがあるからかもしれません。