くらし情報『“炊き出し”なんて時代遅れ。ホームレスに「タダで食事を与えない場所」が日本にも必要な理由。』

“炊き出し”なんて時代遅れ。ホームレスに「タダで食事を与えない場所」が日本にも必要な理由。

仕事を通じて出会った二人は、ポートランドのオールドタウン・チャイナタウン地区で家賃として$10と労働力の提供を条件に場所を借り、シスターズ・オブ・ザ・ロードのカフェをオープンする。「シスターズ・オブ・ザ・ロード」とは、新しい姿へと変化していく途中の時期の女性を指す言葉。このカフェは①誰にとっても、特にホームレスの女性や子供にとって、安全な公共の場であること、② 温かく、滋養のある食事を安価で、もしくは労働の対価として提供すること、③地元住民に職業訓練や経験を提供すること、を目的に設立された。35年以上経った今も変わらないこの方針は、彼女たちが、実際に大勢のホームレスにインタビューし、彼らのニーズに応えるべく定めたものだ。 特徴的なのが、食事が無料ではない点だ。サンディとジェニーが話を聞いてみると、ホームレスたちは単に食事を求めてはいるのではなく、働く場、貢献できる場、そして役に立つ人として扱われることを何よりも望んでいたそうだ。タダで配給してもらうことはもちろんありがたいが、長時間、寒い中立って待たされたり、食事に困るほど貧しいことや何らかの依存症があることを証明するために質問攻めにされたりする毎日は惨めだ。

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