2秒に1人、世界のどこかで子どもが子どもを出産している。日本人も他人事ではない、社会の陰に隠れた“若年妊娠”の事実。
強制的な性行為が原因であり、悲しくも望まない妊娠であるケースがほとんど。しかしこの問題、決して貧しい国だけの問題ではない。アジアやアフリカの貧しい地方都市での「少女の強制婚姻」との結びつきが強いのが「若年妊娠問題」の特徴ではあるが、比較的裕福な国やラテンアメリカ、カリブ海諸国での少女たちの「婚外出産」も見逃せない問題となっている。(参照:Save The Children) 確かに「女の子」が子どもを産むことはできる。しかし、新しい命を授かった瞬間、彼女の「子ども時代」は強制的に終わりを迎え「女の子」ではいられなくなっていしまうのだ。
日本にも潜む若年妊娠の現状
Photo by Cory Schadt
10代での妊娠が問題視されているのは海を渡った遠い国の話だけではない。私たちが暮らすここ日本でもまさに「望まない妊娠」をしている少女たちがいるのだ。 2016年に日本性教育協会が発表した資料によると2014年の10代(19歳以下)の母からの出生数は13,011 人、うち43人は14歳以下の母からの出生であり、これは2014年の出生数100万3539人(参照:厚生労働省)の約10%である。