「どんなサイズのモデルがいてもいい」。摂食障害を告白したモデルが日本の“モデル体型”の定義を変える
驚いたのは「どうして食べられないの?」「どうして食べすぎちゃうの?」と聞かれたこと
自身が抱えている病気について、どうして人前で話そうと思ったのか聞いてみると、意外なことに「あれは直感だったんです」という答えが返ってきた。同イベントのトークショーで「BMI18*4を下回るモデルの使用を禁止した海外ブランド」が話題に上ったため、もしかしたらこれが話すタイミングかもしれないと感じた美佳。来場者が自由に発言できる時間に、思い切って出演者や来場者を前に「モデルとして自分の抱えている病気について発言するかどうかの葛藤」を口にしたのだ。親しくなった人には病気について伝えていたという彼女だが、知らない人が多く集まるイベントでのカミングアウトでは今までにないほど声が震えていたと振り返る。
いずれは病気のことも公にしようと思っていたものの、理解してもらえるのかという不安や「メンタルヘルスの問題を抱える、まだ売れてないモデル」というレッテルを貼られてしまうのではないかという心配も感じていた。彼女がカミングアウトしてきた相手にはわかってくれる人たちもいる一方、「摂食障害」という言葉さえ知らない相手の場合には、理解してもらうことはたやすくなかった。