くらし情報『他に類をみない“フリーランスの映画配給者”。「ワクワクしながら働くこと」を追求し続ける男の野心』

他に類をみない“フリーランスの映画配給者”。「ワクワクしながら働くこと」を追求し続ける男の野心

そこから3年ぐらいは、まったく売れない宣伝マンをやっていました。年間3本とか。年収なんて100万くらいしか稼げなくて。宣伝だけでは食べられないのでPVやCM制作などの映像制作の仕事もかけもちました。今はドキュメンタリーがシネコン(一つの施設の中に複数のスクリーンがある複合映画館)で公開されることってよくありますが、その当時は本当に稀でした。小規模なドキュメンタリーは予算もすごく少なくて、あまりフリーランスがやりたがる仕事ではなかったのです。僕みたいに新参者か仕事がない人しかやらなかったです(笑)ドキュメンタリー専門の配給をやっていると、ドキュメンタリー好きなんですか?とよく聞かれます。もちろん好きですけど、あの時代唯一与えられた仕事がドキュメンタリーの宣伝の仕事で、いつの間にかドキュメンタリーの仕事が得意になっていたんです(笑)
生活は決して楽ではなかったけれど、情熱を持って仕事をこなしていくうちに映画宣伝マンとしての有田氏に転機が訪れる。
2013年に彼が宣伝した映画が記録的な大ヒットを出したのだ。そこからは電話が鳴り止まない毎日が始まったそうだ。しかし映画宣伝マンとしての成功で、彼にとって明確になったのは本当に自分がやりたいこと、配給だった。

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