「西洋の真似だと芯が弱い」。東京に和菓子カフェを開いた28歳の女性がトレンドよりも本物を追求する理由
“和のある暮らし”とか“和カフェ”とか言ってる時点でおかしいでしょ。ここ日本なんだから
始終優しい笑顔を見せる彼女の口から、インタビュー冒頭で芯のある言葉が返ってきた。三河 万紀(みかわまき)さん、28歳。2年前、東京・高円寺に全国各地の厳選された和菓子と日本茶、器を提供する和菓子カフェ「山桜桃屋(ゆすらや)」を構えた。行き過ぎた東京のコーヒー文化や西洋風にアレンジされた和カフェブームに疑問を持っているという万紀さん。 今回Be inspired!は、和菓子カフェをひとりで経営する彼女に、なぜ今東京に「山桜桃屋」のような空間が必要だと思ったのか、その思想をインタビューした。
東京・高円寺の駅を出て雑多な商店街を進むと、一軒の和菓子屋「山桜桃屋」が佇む
みんな、コーヒーをいかにかっこよく出すかしか考えてなくない?
2020年に東京オリンピックを控えてか、いわゆる和ブームが到来して久しい。都内には西洋風にアレンジされた和カフェも増え、 “ゆったり”、“ほっこり”といったイメージが定着。
空前のコーヒーブームの最中、和文化にも注目が集まっている。しかし万紀さんの思想を貫くのは、ほっこり精神ではなく、凛とした反骨精神だ。