#003 「物理は一番アーティスティックな学問」。“理系ジュエリーデザイナー”に聞く、想像を創造に変える方法|ノマド・ライター マキが届ける『ナイロビ、クリエイティブ起業家の肖像』
色、テクスチャー、材料は特徴的だけれど、必ずしもアフリカのカルチャーが影響しているわけじゃない。両親は地方出身だけど、欧米的な影響を受けて、都会で育ったし。サイエンスのバックグラウンドのほうが、ジュエリーに影響している。アフリカの文学もあまり知らないし、あまり興味もないけど、サイエンスはすごく興味あるし、確実に自分のクラフトに影響していると思う。
「想像力」を「創造力」に変えるヒント
マキ:他人の目を気にしないというのは、日本やケニアのようにコミュニティ重視で、非個人主義的な社会のなかでは、必ずしも簡単なことではないけれど、そういったバリアを超えて、自分のイマジネーションをもっと形にしていくことができる人が増えるといいね。最後に、ハジラの今後のビジョンを聞かせて。ハジラ:アフリカン・ジュエリーを、アフリカ人たちの間での主流ジュエリーにすること。真珠やゴールド、ダイアモンド以外にも、同じように素晴らしいアフリカ大陸産の素材があるということを、もっと広めていきたい。
アフリカ人発のデザインが、欧米産のもの以上に素晴らしいものとしてみてもらえるようにしたい。少なくとも、マサイ・ビーズは、それなりにグローバルな位置づけを確立させている。