くらし情報『この夏、出会うべきフランソワ・オゾンの究極の主題 女性を描く天才が撮る「妊婦」』

2012年8月8日 22:27

この夏、出会うべきフランソワ・オゾンの究極の主題 女性を描く天才が撮る「妊婦」

(Photo:cinemacafe.net)

(Photo:cinemacafe.net)


間もなく開催されるヴェネチア映画祭、カンヌ映画祭、そしてベルリン映画祭の世界三大映画祭で喝采を浴びながら、国内ではまだ日の目を浴びていない傑作映画を集めた、映画ファン垂涎の特集上映イベント「三大映画祭週間2012」が現在、ヒューマントラストシネマ渋谷を会場にして開催されている。その中でも目玉作品として注目を集めているのが、フランスの鬼才フランソワ・オゾンの日本初登場作品『ムースの隠遁』。女性を描くことに定評のある彼がかねてより切望していた「妊婦」の女優を起用した異色作。彼が妊婦を撮ることに衝動を駆られる理由とは?

「僕はずっと、妊娠中の女優と映画を撮るのが夢だった。母性というテーマはよく取り上げてきたけど、妊娠に焦点を当てたことはなかったんだ」と語るオゾン監督。彼が言うとおり『8人の女たち』や『しあわせの雨傘』、『Ricky リッキー』など女性を家族の中心に据えた作品が印象的だが、これは明らかにそれとは異なる挑戦だった。
「キャスティング担当のサラ・ティーパーが知らせてくれたんだ。『いまパリには妊娠中の女優が3人います。
1人はイザベル・カレです』ってね。

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