2014年10月8日 21:00
【インタビュー】シャルロット・ゲンズブールが体当たりで挑む「肉体とセックスの残酷さ」
幾度となくトリアー監督の前で全てをさらけ出してきているだけに、シャルロットは監督の手法には絶大な信頼を置いているようだ。
「しょっちゅう言っているけど、『アンチクライスト』も『メランコリア』も、キルステン・ダンストのキャラクターも、とても真実味があると思う。彼は女性キャラクターに彼自身を投影している。それがキャラクターたちに確かな真実味を与えているのだと感じるわ。でも彼は男性なの」。
トリアー監督は自らを投影しつつも、そこに男性としての目線が入り込むことで、彼の描く女性はより真実味を増し、混沌として複雑な、リアルな人間の姿へと近づいているということなのだろうか。
「彼が描くキャラクターには多くの曖昧さがあって、私はとても好きだわ。それにほかでは読むことのできない深みがある」と、言葉を続けるシャルロット。
そんな彼女が本作で注目するのは、監督独特の“ユーモア”だという。「物語を語る方法になっていると感じるわ。でも、やっぱりラースだし、“彼の”ユーモアなの。この物語にはそれが特に必要だと思う」。
すでに映画史上、最もセンセーショナルな問題作ともいわれている本作で、またもや全裸ばかりか、数々の過激シーンに体当たりで挑んだシャルロット。