2016年3月29日 21:00
「これはポルノじゃない!」ギャスパー・ノエ監督、日本の大量モザイク処理に吠える
「どうして最近の若い人たちはタトゥーを彫っているんだろうか。いまではタトゥーを彫っていない人を探す方が難しい。アオミが胸にタトゥーを彫っていたせいで、ファンデーションで隠したり、編集でごまかしたり、本当に大変だった」と溜息まじり。
日本の映倫の対応にも頭を抱えている。「なぜ日本は映像上で局部を見せてはいけないのですか?見ると変な病気に感染するとでも思っているのでしょうか?女性の裸の美しさは、自然体にあると思うし、モザイクがかかる事によって映っているもの以上を想像して下品になる。これはポルノ映画ではなくて、センチメンタルな恋愛物語。だから映倫がモザイク処理する事によって作品の持つ意味合いが変ってしまう」と嘆く。
ノエ監督作のほとんどが日本公開時にはモザイク処理を施されているゆえに、怒りも根深い。
「インターネットでは無修正動画が見放題です。でも日本の場合、スクリーンで上映するときにはモザイクを入れる。これはおかしい。ロシアでは上映禁止になった事によって逆に話題を呼び、興味を持ってインターネットを通して違法で鑑賞する人が増えた。イランでも海賊版が出回り、若者のほとんどが鑑賞している映画になった。