【インタビュー・前編】バズ・ラーマンが語る、「ゲットダウン」に込めたヒップホップへのリスペクト
「田舎町でニューヨークの方を見つめていたあの15歳の頃――何年もの間、ニューヨークこそが優れたクリエイティブな場所だと思っていた。そんなあるとき、ここにいるふたりの男が、若いときにどうやってこの最も純粋かつ独創的な表現方法を思いついたのだろう、という疑問が湧いてきたんだ」。
1977年を舞台に、ヒップホップの黎明期を描いたNetflixオリジナルドラマ「ゲット・ダウン」。シネマカフェでは、「ゲット・ダウン」の撮影が行われたクイーンズのスタジオにて、製作総指揮を務めたバズ・ラーマンをはじめとするスタッフ、キャストにスペシャルインタビューを実施。歴史が生まれる瞬間を描こうと情熱を注いだ彼らの言葉に、現地ニューヨークにて耳を傾けた。
製作総指揮を務めるバズ・ラーマンは、その日インタビューに同席した目の前にいる“ふたりの男”に尊敬の眼差しを向ける。1977年のニューヨークで、ヒップホップという新たな音楽があげた産声をまさに聞いた人物であり、その発展に貢献をしてきたふたりの人物だ。ひとりは、クール・ハーク、アフリカ・バンバータと並び、ヒップホップ黎明期における3人の重要なDJ、グランドマスター・フラッシュ。