2018年8月21日 07:15
【インタビュー】『カメラを止めるな!』上田監督が明かす“カメラを止められない”理由
そつなく問題なく撮れちゃいました、というカットにはしたくないなと」と明かす。「カメラが止められない中で、予期せぬトラブルをも巻き込みながら『二度と撮れないワンカット』にしたいと思っていました。頭の半分では『失敗しないで』と思いながら、もう半分では『何かトラブル起きて』と思いながら撮っていました」。
そのワンカットを繰り返すこと、実に6回。いま劇場で流れているのは、ハプニングがおそらく奇跡のようなバランスで盛り込まれた“二度と撮れない”6テイク目となる。
監督が感じる「本当にありがたいこと」
しかも、これだけSNSで口コミされ、リピート鑑賞もされている中で、鑑賞者は絶妙な感想コメントでネタバレ厳禁を徹底している。ハリウッド大作でもネタバレ合戦が盛大に行われるいま、この映画について“肝心な部分”を明かす人はほぼいない。「できるなら記憶を消して、また観たい」という人もいるほどだ。
「本当にこの現象には驚いています」と上田監督。「正直に言うと、公開前は公式の宣伝でも、少しだけこの映画が持つ構造的なことは書いちゃってたんです。公式予告編でも構造的なことはうっすら伝えてる。少しは伝えないと『ゾンビものだと思って足を運ばないお客さんもいるだろう』と思ったから」。