2019年3月29日 14:00
第1回: 舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」メルボルン鑑賞レポ “Can you keep the secrets?”
“KEEP THE SECRET”。これは、物語を知る者だけが味わえる共犯意識とでも言おうか。
というわけで、すでにメルボルンで舞台を観てきた私も、詳しい内容をお伝えすることはできない。だが、実際に観るまでは読まないと決めたファンには待っただけの特別なご褒美が用意されているということだけは断言できる。
もちろん、すでにストーリーを知っているファンでさえ、大興奮することは間違いない。舞台演出には、イリュージョンがたっぷり取り入れられているし、何しろハリー・ポッターの世界がライブで、しかも目の前で展開するなんて夢のようだ。あの呪文、この魔法、そしてあの人々――。全てが肌で感じられるのだから。
キャストは新たにオーストラリア、ニュージーランドの舞台俳優たちが配された。魔法界の伝説的英雄ハリーの息子アルバス・ポッターを演じるショーン・リース-ウィームスは、「とてもフィジカルな演技が求められる作品だ。リハーサルは4か月に及んだけれど、全く大変だなんて思わなかったよ。オーディションは半年近く何度か行われたんだ。そしてある日、エージェントから電話をもらった。“今、1人?”と確認され、YESと答えると、オーディションに合格したと知らされた。