【インタビュー】タロン・エジャトン&デクスター・フレッチャー監督が語る、“自分自身の愛し方”
「自分のことを包み隠さず語ってくれたりしてね。僕には、彼の惜しみないサポートがあった。それでいて、自由もあった。エルトン・ジョンという人にはエゴがない。彼の人生を描いた作品ではあるけど、僕らの作品であることを尊重してくれたんだ」とタロン。
フレッチャー監督が続ける。「エルトンはタロンにこう言っていた。“僕を真似る必要はない”とね。
エルトンも僕らも、薄っぺらい物真似映画など目指していなかった。僕らが語りたい物語を、彼は誰よりも理解してくれていたんだ」。
「だからね、僕の考える彼になりきったんだ。“エルトン・ジョンだ!”と自分に言い聞かせて」(タロン)、「エルトン・ジョンじゃないのにね」(フレッチャー)、「エルトンだってば。大きな意味では」(タロン)とじゃれ合う2人だが、大勢の心をつかむ作品になったのは、「薄っぺらい物真似映画」をよしとしない彼らの姿勢によるのだろう。大スターの極めてパーソナルな物語でありながら、どうしようもなく普遍的。世界的アーティストでさえ、自分自身を愛するのがどんなに難しいかを『ロケットマン』は教えてくれる。
「自分を愛するにはどうすればいいか。
難しい問題だよね。