是枝監督、“今年のアジア映画人賞”受賞に決意新たに「いろんな対立や隔たりを超えて」
とコメント。
「それはカトリーヌ・ドヌーヴという女優をいろいろな側面から光を当てて多面的に描く一つの方法だったと思います。あとはやはり、祖母であり、女優であり、母であり、そして娘でもあるそういう事を目指しました」と語った。
フランスの子役にも「いつも通り『ささやき作戦』で」
また、監督の特徴ともいえるのが、フレッシュな子役への演出。本作に登場するシャルロット役のクレモンティーヌ・グルニエについて、「オーディションで選んだんですけど、日本と同じやりかたをしようと思って、事前に脚本は渡さずにおばあちゃんちに遊びに来たお話だよってことだけ伝えて、あとはいつも通り現場で僕がささやいてそれを通訳の人にささやいてもらう『ささやき作戦』で全部やりました」と明かす。「もともとの台本では学校でいじめられて不登校になっている女の子の設定だったんですけど、あのクレモンティーヌに会って、非常に勝気な女の子で、衣装合わせで夏休みあけに会った時に、『夏休みどこに遊びに行ったの』って聞いたらすごいめんどくさそうな顔して僕の事みて『あそこのおばさん(衣装担当)にさっき話したからあそこのおばさんに聞いてくれ』って(笑)」。