2019年10月30日 08:00
【インタビュー】「一生残るデザインを」韓国屈指のデザイナー陣が語る映画ポスターの在り方
楽しみにしていた新作映画のポスターやチラシのビジュアルが解禁となれば、映画ファンのテンションはがぜん上がるもの。
とはいえ、日本では、できるだけ幅広い層の関心を引きたいという配給側の意向もあってか、大胆なキャッチコピーで煽ったり、場面写真やイラストをふんだんに(ありったけ)使ったりするパターンが主流。ときには“ゴチャゴチャしすぎ”、“説明しすぎ”ともいわれてしまいがちだ。
そんな中、SNSを中心に「センスが光る」「かっこいい」と注目を集めているのが、韓国のデザイン会社「propaganda」(プロパガンダ)が手掛けるポスター。『お嬢さん』『新感染 ファイナル・エクスプレス』をはじめとする自国映画はもちろん、ハリウッドの大作映画、アート系・独立系映画ほか、最近では是枝裕和監督『真実』の韓国版ポスターなどを担当、GAGA配給の『溺れるナイフ』では海外版ポスターの制作も手掛けている。
今回、この「propaganda」のデザイナーから映画ポスターの存在意義と製作のプロセスについて、日本のポスターとの違いなどについて興味深い話を聞いた。
ポスターとは“映画が永遠にもつことになるイメージ”
2008年、大規模の商業映画のポスターを手掛けてきたチェ・ジウン、パク・ドンウが立ち上げ、のちにイ・ドンヒョンが参加して現在の3人体制となった「propaganda」。